令和2年8月号
岡社長の今月のアドバイス
●『大東亜戦争から学ぶリーダーシップシリーズ
について』
●『大東亜戦争から学ぶリーダーシップ⑮』
●『新型コロナウィルスがもたらす
社会への影響⁉』
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労務の寺子屋
『「労務の寺子屋」改め、日本企業のマネジメント』
(京都リモートワークより)
関西事務所便り
『巣ごもり生活のよもやま話』
今月のご縁むすび
『第67回 株式会社日本情報マート
松田様・梅津様』
BSカウンセラーの会 ~心の保健室だより~
『パワハラ特集②パワハラ防止のコミュニケーション術』
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社労士法人ブレイン・サプライからのお知らせ
『コロナ関係助成金のご案内』
『標準報酬月額の上限が変更になります』
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ブレイン・サプライグループからのお知らせ
・『役員の退任に関するお知らせ』
・『heARTfulness for living協会』のご紹介
・『マンゴー販売のご案内』
・『ちょくルート』のご紹介
・『セキュリティ診断』のご紹介
・『Eye247』のご紹介
・『meet-in』のご紹介
大東亜戦争から学ぶリーダーシップシリーズについて
この大東亜戦争から学ぶリーダーシップのシリーズも15回目を迎えました。
この時代の出版物、書籍や記録、写真集や元軍人の話を聞かせていただき、こうして尊敬できるリーダーシップを発揮したにもかかわらず、歴史に埋もれた優れたリーダーを特集しております。つくづく、我が国にリーダーシップは根付き難いことを感じます。今回のコロナショックの際の「自粛警察」と同じように、異質なものを受け入れない同調圧力が、昔も今も非常に強いのです。
我が国では、問題の本質をとらえ、真実を唱える優れたリーダーは変人扱いされ、表に出ないように圧力がかかって潰され、一方成績エリートが組織の上位を占め、同調圧力に屈した人の中から後継者を選択する ・・・。今の政治家や官僚組織も、また大企業も、そのようなフィルターがかかっているような気がします。平時にはそれでも組織は回りますが、非常時や緊急時、戦時にはそれでは組織は回らず、組織は崩壊していきます。大東亜戦争における軍部や政治家の動きは、我々に大きな教訓を与えてくれています。
既にアメリカでは、日本の真珠湾攻撃後の、米上院議会での戦争承認を求める際に、当時戦争回避に全力で対応していた日本政府に対して「ハルノート(コーデル・ハル国務長官の最後通牒)」をつきつけ、日米交渉を台無しにしたことが、戦争につながったことが認められつつあります。何故なら、ルーズベルト大統領(注1)が、上院議会に対して、ハルノートを日本に突きつけた事実を隠蔽していたことが、戦後判明したからです。ハルノートの中身は、明治維新後、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、日中戦争において、日本が血を流して得た権益を全て放棄し、明治以前に戻れと言わんばかりの内容であり、当時の日本政府や軍部、国民にとって、決して受け入れられない内容であったのです。このような恥ずべき交渉はさすがに上院議会に提出出来なかったのでしょうが、戦後75年の今日、この「ハルノート」の存在を知る日本人はいったいどれくらいいるのでしょうか。新聞やテレビなどの影響で、同調圧力を周囲に与える、「思考停止」した日本人の多くは、世の中を裏でコントロールする勢力にとっては、“よいカモ”です。
一人でも多くの我が国国民に、<自ら感じ、自ら考え、自ら行動>していくことを実行していってもらいたいものです。
(注1) フランクリン・デラノ・ルーズベルトは米国の32代大統領。26代大統領の S. ルーズベルトの甥である。米系アヘン財閥が F. デラノ・ルーズベルトのデラノの家系でした。アヘンを扱う米系ユダヤの会社は、英国が牛耳る広東ではなく、上海を拠点にペルシャ産の安価なアヘンを中国全土に売りさばいていました。そこの権益を日本が上海事変で奪ってしまったことが、同大統領には許しがたい暴挙であったようです。1945年に突然死する前まで、日本に原爆16発を落とす計画をしており、元大統領のフーバーにたしなめられたとの話もあるようです。
大東亜戦争から学ぶリーダーシップ⑮
野中 五郎(のなか ごろう、1910年(明治43年)11月18日 – 1945年(昭和20年)3月21日)は、日本の海軍軍人。特攻兵器「桜花」を擁する神雷部隊指揮官として九州沖航空戦に参加。最終階級は戦死による二階級特進で海軍大佐(写真①②③)。海兵61期卒。
①
②
③
④
父は陸軍少将、次兄は陸軍中佐、226事件で拳銃自決した野中四郎(写真④)は三兄。
野中五郎少佐は、常々、海兵同期の深井少佐と酒を飲み交わした際、「戦争になったら一番危険な第一線に行って、一番危険な任務について立派に死んで、兄貴(野中四郎)の汚名をそそぐ」との決意を語っていたそうです。
この軍歴は、日本海軍航空隊の歴史を少しでも知っている人が見れば、驚愕の軍歴です。日本の航空機は防弾装備が無いに等しく、敵弾を受ければ直ぐに発火してしまう、危険極まりないものでした。開戦の初期の頃は優秀な搭乗員(パイロット)を多く抱え、戦闘経験豊富な日本軍が優位でしたが、長期化するに従い、優秀な搭乗員に休みも与えず、消耗品扱いした陸海軍航空隊は衰退していきました。特に攻撃機、爆撃機の消耗は戦闘機以上でしたので、指揮官先頭で爆撃機に乗り続けた野中少佐は極めて強い「運」も持ち合わせた指揮官であったことが分かります。
⑤
⑥
⑦
<第一回神雷桜花特別攻撃隊出撃>
昭和20年3月21日、野中少佐が率いる神雷部隊が出撃する事が決まりました。神雷部隊司令岡村大佐、第五航空艦隊参謀長横井少将は、一式陸上攻撃機(写真⑥)18機に対して護衛の戦闘機55機(このような作戦では通常80機~120機の戦闘機が必要)では成功の望み無しとして、五航艦長官宇垣中将(写真⑦)に計画延期を進言しました。しかし宇垣中将は「今の状況で桜花を使えないなら、使う時が無い」という理由で計画を強行しました。
機首に1200kgの火薬を装備し、人間爆弾といわれた桜花の航続距離は約30kmです。したがって敵艦隊の上空まで桜花を運ばなければなりません。ところがレーダー網で行動を把握されている日本機は全て鹿児島を超えて沖縄にたどり着く数百キロ手前で、米海軍の戦闘機に捕捉され撃墜されます。戦闘機ですらたどり着くことが困難な道のりを、積載能力の2倍もの重量の人間爆弾を積載した爆撃機、しかも被弾すればすぐに燃えてしまう欠陥機(山本五十六連合艦隊司令長官がブーゲンビル上空で撃墜されたのもこの一式陸上攻撃機でした)で、時速400kmにも満たないスピードで・・・。誰が考えても結果は明らかでした。
午前11時20分、神雷部隊は鹿児島の鹿屋基地を発進しましたが、途中22機の護衛の戦闘機が故障で引き返しました(正味で現地まで護衛に同行した戦闘機の数は僅か33機です)。わが軍よりも遥かに優れた性能を備えた数百機の敵戦闘機の迎撃を受け甚大な被害が発生することは間違いありませんでしたが、宇垣中将は「必死必殺を誓っている若い連中を呼び戻すに忍びない」と攻撃続行を厳命しました。ここで帰還を命じていれば、悲劇は避けられたのですが、残念でした。
野中少佐が乗る陸攻は「桜花(写真⑧)」を懸吊していませんでしたが、一路敵艦隊を目指し雲間に消えていったそうです。
野中少佐の神雷部隊には、「南無八幡大菩薩」と「非理法権天(注2)」という楠木正成の掲げた幟がはためいていました。
⑧
隊員は誇りを込めて自らを「野中一家」、隊長を野中親分と呼んでいました。時には陣羽織を着て指揮にあたっていました。また、時には戦場で茶の湯を点てる雅(みやび)な面も持ち合わせた隊長でした。
(注2)ひりほうけんてん:無理(非)は道理(理)に劣位し、道理は法式(法)に劣位し、法式は権威(権)に劣位し、権威は天道(天)に劣位する。
野中少佐は、訓練の際、搭乗員整列の合図に陣太鼓を鳴らし、「今日はめっぽう天気がいい! 陸攻隊の野郎ども、具合のいいところからおっぱなせ! 桜花隊の野郎ども、目ん玉ひん剥いて降りてこい! 野郎どもかかれえーっ!」と号令をかけ、搭乗員たちは「がってんだーっ!」 で気合を入れて飛び立っていったそうです。
そのようなべらんめぇ口調の野中少佐のもう一つの顔が茶の湯でした。
少佐が茶を点てる場所は飛行機の翼の下、敵弾でハチの巣になった飛行機内、硫黄島での灯火管制下の暗闇の中など、殺伐とした戦場でのほんの少しの隙間時間の中です。全精力を注いで雷撃を繰り返し、闇夜の洋上を帰ってくる機上で、後ろから肩を叩かれる。振り返ると野中少佐が黒茶碗に点てた抹茶を差し出している・・・。それを飲むとき、隊員は「生き返った」と実感したのだそうです。
一式陸攻に吊るされた桜花(写真⑤⑥⑧)は積載限度を2倍以上も超過する大型ロケット兵器です。これを人間に操縦させて体当たりさせる特攻隊「神雷部隊」の隊長であった野中少佐は桜花を使った作戦には大反対でした。
出撃を命じられた野中少佐は、「湊川だよ!(注3)」の言葉を残し、機上の人となりました。その前に茶の湯の道具は家族の元に送られていたそうです。
(注3)後醍醐天皇の側近の愚策から敗北を知りつつ、それでも天皇の御為に出陣し敗北後自決された、楠木正成の軍700名が全滅した戦場の名称(現在の湊川神社の場所)。野中少佐の茶道具は今日、「非理法権天」の幟とともに靖国神社遊蹴館で見ることができます。
今年の8月15日は、この非理法権天の幟と茶の湯の道具に会いに、
遊就館に行きたいと思います。 ※実は・・・こっそり行ってきました(笑)
当時の上層部の将官たちは軍という組織が崩壊していく中で、
ある意味で死ぬことが目的になっていたのだと思われます。
航空隊のパイロットたちは、優秀な身体能力と頭脳を持った突出した稀有な人材ばかりでした。海軍兵学校や陸軍士官学校は、現在の偏差値でいうと75を超えるトップクラスである上に、運動神経が抜群でなければならず、更には身辺調査が厳密に行われ、両親健在であることや犯罪履歴、思想なども調査されます。いわば文武両道の超エリートが全国から各300名程です。航空隊の搭乗員に志願するものは、士官学校に進めなかった生徒や試験に落ちた生徒が多く、殆ど兵学校と士官学校合格レベルであったといわれています。その極めて優秀な人材を、戦果の全く見込めない無謀な戦場に送り出し、全滅させるなど、以ての外です。
旧帝国陸海軍の上層部の先見性の無さと、国家国益を考えない無能さには
呆れるばかりです。因みに宇垣纒(うがきまとめ)長官は、昭和20年8月1
5日の昭和天皇の玉音放送後に、22名の搭乗員を引き連れて、沖縄方面
の米機動部隊に、最後の特攻を仕掛けました。自身を除き17名の若者の命
を奪いました。(その遺族の多くは亡くなるまで、敗戦決定後の子息の死を悔や
んでいたといわれています。)
宇垣長官は「我に死に場所を与えよ」との言葉を残しました。潔いという判断もあるようですが、私は最後まで自分本位の行動であったと思っています。特攻の生みの親といわれた大西瀧治郎海軍中将や陸軍大臣の阿南惟幾陸軍大将のように、全てのやるべきことをやったうえで、日本の武人の習いに従って、切腹すべきであったと思います。
下記は野中五郎少佐の当時5歳の御子息に宛てた手紙です。子供を愛する良い父親像が浮かんできます。
「ぼー まいにち おとなちく ちてるか おばあちゃまや おじちゃまが いらっちゃるから うれちいだろう
おたんじょうび みんなに かわいがられて よかったね おめでとう おめでとう
おとうちゃまは まいにち あぶー(飛行機)にのって はたらいている
ぼーが おとなちくして みんなに かわいがられているときいて うれちい
もうちょろちょろ あるかなければいけない はやくあるきなちゃい
おかうちゃまの いうことをよくきいて うんと えいようをとって ぢょうぶな よいこどもに ならなくてはいけない
ちゅき きらいのないように なんでも おいちいおいちいってたべなちゃい
でわ さようなら おとうちゃまより ぼーへ」
(鎌倉霊園)
べらんめぇ口調で部隊を統制した野中少佐が、最後の出撃になった昭和20年3月21日の搭乗前の訓示の際は通常の言葉で行われたそうです。
神雷部隊は全機撃墜され、隊員160名全員が戦死されました。救いは、野中少佐の出撃1カ月前に、ご夫人の力子さんにお会いできたこと、そして第2子がお腹の中にいる力子さんと、一緒にダンスをされたことです。力子さんは出発前のダンスは夫との思い出になったと語られたそうです。
野中少佐を出撃させたことを悔やんでいた岡村司令は、その後も出撃する神雷部隊隊員に「お前たちだけを行かせやしない。俺も必ず行く」と出撃を見送りました。終戦後、厚生省第二復員省に勤務して、部下らの復員に目途がついた1948年7月13日に自殺しています。これも、一つの責任の取り方だと思いますが、この人間爆弾の製造を進言した太田正一大尉は、終戦後8月18日に、遺書を残して零戦一機を奪って飛び立ちました。その後漁船の近くに着水し、救助後姿をくらましました。そして詐欺師まがいのことを繰り返しながら、1994年まで生きたそうです。責任追及を逃れるためでしょうが、卑怯者は最後まで卑怯な生き方をするものですね。考えさせられます。
新型コロナウイルスがもたらす社会への影響⁉
マスコミはいよいよ新型コロナウィルスの終息を感じているのかもしれません。最近はほとんど変化のない死者数や重篤患者数を発表しなくなりました。重篤者の総数は1/10以下に減少しているようです。
<夜の街関連>という新しい造語を発明し、政治家を煽り、民衆を欺いているようです。死者の数が増えない以上、新型コロナウィルスは単なる流行性感冒です。感染者の97%が無症状。これが現実です。
また6割が抗体を持たなければ新型コロナを抑えることはできないとのことでしたが、その説はもはや間違っていたといわざるを得ない状況です。東アジアよりもはるかに被害が大きかった欧米でも、感染者は増えていますが、死者数は激減状態です。
現状のデータに基づく客観的な分析は、上記のとおりですが、今後国境封鎖が解かれ、人的交流が再開されると、また感染者が増加するものと思われます。しかし感染者数の増加のみを報道するマスコミ情報を信じるのではなく、従来から実施している手洗いとうがいをしっかりやり、外出の際にはマスクをし、風評に振り回されて、経済活動を停止させることは避けるべきと考えます。
このウィルスは、一説によると人工ウィルスともいわれております。もし仮にそうであるなら、ウィルスをこの世界に蒔いた犯人がいることになります。その犯人の目的はまだ分かりませんが、その目的が達成されるまで、今後さらに何らかの動きが出てくると思います。我々は、現在の国難に対応しながら、次にやってくる未知のトラブルに備えていかなければなりません。
今、コマーシャルで、テレワークの宣伝をしております。テレワークのメリットは計り知れないほど多くあり、今後も発展していくものと思います。富士通も全面的に切り替えると宣言しました。因みに富士通は十数年前、他社に先駆けて成果主義の評価制度を導入しましたが、その後の検証では成功したとは言い難いようです。今回も他社に先駆けてのアドバルーンを上げました。どうも新しいことを真っ先に取組み、宣伝する社風なのでしょうか。面白い傾向です。
一方同じ空間に人が集うことで得られるメリットも沢山あります。そのことを無視して、情報と知識を中心とした社会に転換していくことは、決して人類の将来にメリットだけをもたらすとは思えません。
人と人とが繋がることで得られる可能性をもっと掘り下げていくことも大切なことです。我が国はそれを大切にしていたからこそ、現在のように発展していったのではないでしょうか。人工知能の弱い部分<ホスピタリティー(心からのおもてなし)>と<クリエイティビティー(創造性)>に、もっとフォーカスすべきと考えます。
もし新型コロナウィルスをこの世に蒔き散らした犯人がいるとするなら、人と人とを離反させ、自己のコントロール下に置き、監視していくことを目的としているような気がします。正に人工知能が得意とする世界、ワン・ワールドの世界です。
現時点で詳細は語ることができませんが、我が国は独自の道を歩むべきであると考えています。我が国国民一人一人が、何が本当の危機であるのかを真剣に考えなければいけない時期に来ています。それを乗り切ることができれば、未来は明るいものになっていくと思います。
私事で恐縮ですが6月下旬から1ヵ月間、京都のシェアオフィスからリモートワークしました。もともと私は社内業務が主体である上、新型コロナ以降お客様との打合せもONLINE中心になって東京にとどまる必然性が減りましたし、知り合いがやっている宿泊機能付きシェアオフィスの空きが増えてマンスリープランの募集を開始したとのことで、その経営サポートの意味も兼ね、政府の定額給付金を使いました。場所は清水五条、高瀬川の近く。建物は築100年を超える元遊郭を快適な機能を取り入れて昨年秋に現代的にリノベートしたものでした。
京都は5~6回、短期間訪れただけなので、この機会に関西に住んでみたいと思ったのもひとつの大きな理由です。テレワークしながら、日本企業が根本的に抱えて来た課題について改めて考えましたので、経営に携わる皆様にもお伝えしたいと思い、雑記風でとりとめないですが、まとめました。
これまでテレワークがほとんど進んでいなかった日本でも、新型コロナで「否応なしに」舵を切った企業が多かったようです。そもそもテレワークに「向いている職種」と「向いていない職種」があるので一概に論ずる事はできません。
そもそもテレワークに向かない職種、たとえば
・医療
・小売業、飲食店や理容業
・運送業や清掃業
等に従事されている方々や、製造ラインそのものに直接関与される方々の中には、このような状況下でも従来のような働き方で国民生活の根幹を支えていただいているEssential Workerも多く、頭が下がる思いです。
一方、「向いている職種」に限った場合、日本企業においては業務内容や職務分担が不明確であることが多く、テレワークが進みにくい理由になっていると思います。誤解を恐れずに一言で言えば、「マネジメント層の仕事のやり方・与え方に大いに改善の余地がある」ということです。
テレワークで、「仕事は会社でするもの」という考え方に変化が表れました。
巷でもよく言われているように、テレワークを実現するためにはマネジメントが変わらないといけません。具体的には、業務内容の明確化と評価の仕方です。定時に出社して職場で周りのみんなと協調してやっていれば評価が高まるというのは、テレワークとは全く相容れません。要するに、上司が部下一人ひとりに対してどういう仕事をどのような進め方で実行して欲しいのかを明確に指示し、その達成をサポートし、達成の度合いで評価する仕組みがないとうまくいかない訳です。
業務内容は「職務記述書」(Job Description)にきちんと整備される必要があります。従来のやり方ではうまくいかないことに大企業中心に気づき始め、中には制度の根本的改革を決めた企業もあります。端的な例は、従来から長く検討を進めていた日立です。同社は「週2~3日の在宅勤務を収束後も続ける。働き方の新常態(ニューノーマル)を作っていく(執行役専務)」と宣言し、リーマンショック直後の製造業過去最大赤字(7873億円:08年度)以来取り組んで来た、「日本型雇用」という壁に対する改革を現実化する方針を示しました。
今後このような動きが日本全体で進むと、企業の競争力、そして日本の競争力が確実に強まると思います。高度成長期に結果的にうまく回っていた、「新卒一括採用」「年功序列」「あいまいな業務分担」などの日本型雇用自体は、バブル崩壊後、崩れつつありました。一方、日本企業のマネジメントの意識はあまり変わっていないので、従業員の意識の変化は遅々としています。一度待遇の良い会社に入ってしまえばある程度の生活の保障は得られて安泰、といった意識がまだまだ残っているように思います。
また、日本の法律は、経営者にとって改革を図る制約の一つになっていると思います。
日本の雇用は、異動を含む人事権について会社が握っている無限定雇用であることが多く、この場合に適用される労働法制は労働者保護の色彩が強く、「解雇要件」が諸外国に比べて厳しいと言われています。これは「整理解雇」「指名解雇」の両方について言えます。さらに「過重労働」に対する運用も極めて労働者寄りであり、適切な管理をしていないと会社に在席していたり PC等業務用機器に触れているだけで業務中と解釈されるケースさえあります。
強い企業にしていくためには、労働法制を守りつつ、「能力があって成果を出す社員はきちんと報いられる、一方甘い社員にとってはある意味で厳しい経営」に変えていく必要があります。本来、給与等の報酬は労働の対価であり、報酬と労働成果が見合っているのかどうかは、契約期間(雇用期間)を通じて厳しくチェックされ続けるべきものだと思います。企業が期待するパフォーマンスを出せない社員は人事評価・指導の上改善を図り、何度指導してもそれが改善されないようであれば処遇変更をするか雇用契約を打ち切るのが当然です。
また、人事評価・報酬制度においては労働者に厳しくするのが目的ではなく、能力を活かして重要な業務を担う社員、あるいは大きな成果を挙げた社員に正当に報いることが重要です。これにより、社員のモチベーションアップ、ひいては会社の業績向上に結びつきます。
これが充分にできていない会社がまだまだ多いように感じます。
モチベーションが高く、会社にコミットしている優秀な社員は、適切な仕事を与えさえすれば「時間」などにこだわらず、やるべき時には集中して身を粉にして働きます。それが自己実現であることを知っているからです。もちろん、会社の経営理念が適切であり、それに対する自分の関与の意義を見出していることが大前提ですが。
意識の高いビジネスマンは、仕事を含む自分の生活をベストに保つために休むべき時には休んで自分の体をリフレッシュさせる「セルフ・マネジメント」能力があり、「業務上の適度なプレッシャー」をむしろ前向きに感じられるぐらいの精神的なタフネスを持っています。これは経験とともに身に付ける能力でもありますが、本来、社員は若くしてそれを知る必要があります。
会社が「評価」するのはもちろん「業務成果の部分」のみですが、「セルフ・マネジメント」能力は結果的に必ず「いい仕事」として表れてきます。そのような能力を高いレベルで身に付けさせ、あるいは身に付けている人材を社内外で見出す。そしてそのような人材に適切でチャレンジングな業務を与えて成果を挙げてもらい、「勤務時間」とは全く別の、「成果」で正当に評価して報いる、という良い循環サイクルを是非日本全体に作って行きたいと思います。
日本経済がバブル崩壊後30年近くにわたって一向に浮上することができず、長らく低迷している要因のひとつとして、そもそも企業のマネジメントや人材活用(社内だけでなく、社会としての人材活用)に大きな問題があると、常々思っています。適材適所ということです。日本人そのものが劣っているということでは決してなく、逆に(少なくとも卒業時には)平均的に極めて優秀なはずですから、マネジメントをきちんとできる人材が日本の企業に広く育っていない、あるいは育つような環境を作り出して来なかったことに大きな原因があるように思います。
典型的なのは役人の年功序列・事なかれ主義で、改善が評価されにくい仕組みになっていること、これが民間経営者の意識にも影響を与え、国全体の活力を削いでしまっていると言ったら言い過ぎでしょうか?
近年、一部の省庁ではだいぶ民間との人材交流が進み、それに伴って役人の意識も変わりつつあるようですが、彼らが「自らの仕事の改善」を図れないと日本は浮上しないと思います。
もう一つ、テレワークを進めながら改めて感ずることは、「IT」と「コミュニケーション」の重要性です。時間・空間の距離を埋めるためにITを使いこなすこと、そして並行してコミュニケーションの質を高めること、この2点は経営の高度化に欠かせません。後者に関しては、話し言葉であっても書き言葉であっても、要点を簡潔にかつ正しく相手に届ける能力、これが特に経営者やマネジメント層には必須です。
会社の業績は、短期的な「まぐれ」は別として、基本的に経営者の器以上に伸びませんし、部下の能力発揮度も上司の制約を受けます。経営者の皆様は、まずは企業理念と経営計画を明確に持つこと、それを実行するための戦術を具体的アクションにまで落とし込み、「by name で責任者と期限を決め、フォローアップしていく」こと、これが肝要です。日本の企業は、上司が部下の具体的アクションにまで切り込めていないことが多いように見受けます。企業ごとに、企業理念の明確化・その浸透・社員の意識改革・経営計画立案・リスク管理・IT化・セキュリティ強化・人事評価制度・報酬制度・業務効率化・優秀な人材の採用・労務管理等 、それぞれ様々な各々別の分野で課題を抱え、お悩みであること思いますが、「戦略の具体的アクションへの落とし込み」はどの会社でも効果を実感できる取り組みだと思います。
マネジメントの改革、適切な人事・報酬制度の適用が日本の会社全体に浸透すると、自ずと人材の流動化・日本経済全体としての適材適所が進むように思います。今後の日本企業が世界で強くなれるよう、次世代に続く企業とそこで働く方々たちを少しでも強くできないものか?
・・・自分が微力ながらもどのように貢献できるのか、そしてそのために身の回りの喫緊の課題に具体的に少しでもお役に立てないものか、と思いながら、高瀬川近くのシェアオフィスでの1ケ月のテレワークを終えました。
もちろん、せっかくの良い機会ですから、週末の空き時間にはマスクと検温で守り守られながら桂離宮・修学院離宮・龍安寺など、観光客の激減した静かな京都を散策したことは言うまでもありません。滞在中、私はシェアオフィスにおいて、生物学的に最高年齢でしたが、同じ空間を共有し、ともすると年齢半分以下の若いITコンサルタントやベンチャー関係者と極めて緩くつながりながら空き時間に良い刺激を受け、得るものも多かったと思います。
最後になりますが、「まずは身近なところから」というのが大切なことですので、皆様の経営において少しでもお役に立てる分野がございましたら、是非とも石原までご連絡ください。
(写真は清水五條近くの遊郭建築)
(石原洋志)
原稿作成時点では、東京や大阪を中心に新型コロナウィルスの一日当り新規感染者数が過去最多を更新するなど、感染は第一波以上の拡がりを見せています。大阪では、府知事が「5人以上の宴会、飲み会」の自粛を要請する事態になりました。不要不急の外出を控え、テレワークを推進するなどの「新常態」は当たり前になってきています。関西事務所メンバーも、感染防止に配慮しながら事務所出社と在宅勤務を組み合わせ、「三密」は避けるけれど連携は「密」に取りながら、日々の業務に取り組んでいます。
4月から在宅勤務が始まった際、「巣ごもり生活」が意外と苦にならない自分に気が付きました。本があって音楽があって録り溜めしたビデオがあって時間がある。アウトドアが苦手という訳ではありませんが、インドアで楽しめることはたくさんあり、少なくとも外に出られないことがストレスになるということはないなと感じました。
元々、家ではTVを見るよりパソコンで遊ぶ方が好きです(目指すのは、家の中のあらゆる情報を整理すること)。iPhoneアプリの ”radiko” でFMを聴きながらPCを触っていますが、ラジオNIKKEIの ” Rani Music” もBGM代わりには最適です。また最近では同じく無料のアプリの “Spotify” で楽しんでいます。好きなアーティストを複数で設定すると、好みに合わせたプレイリストを自動的に選択して再生してくれるサービスです。思いもよらず懐かしのお気に入りの曲がかかったりすると、思わず「おお~っ」と反応して聞き入ってしまうので、在宅勤務中は良し悪しですが。
ウェブカメラのついていないデスクトップPCを使っていますが、やはり無料のアプリの ” IVCam” を取り込むことでiPhoneをカメラ代わりに使えることが分かりました。まだ個人的にZOOMを使って何かをするという訳ではありませんが、「オンライン飲み会」の体制だけは整ったなと、一人で悦に入っています。
さて、さすがにインドアばかりでは運動不足にもなるし、不健康だし、ウォーキングでもやらなくちゃと思っていたところ、4月下旬に「インターバル速歩」というトレーニング法に出合いました。これは、信州大学医学部特任教授の能勢博氏らのグループが提唱している歩き方で、ややきつめの速足歩きとゆっくり歩きを交互に3分ずつ繰り返すというものです(きっちり3分でなくても、3~5分くらいという程度でOK)。3分で息が上がり、汗が出て、脚が疲れてくるくらいの強度というのが速足歩きの目安です。乳酸が出てくるようなキツメの運動が筋肉増強を促すので、ウォーキング後に牛乳やヨーグルトやチーズなどの乳製品を摂ることも必須です。トレーニングと乳製品の摂取がセットです。歩くことは腰痛予防にもなりますし、免疫力を上げるとも言われていますが、ただ漫然と1万歩の散歩、というだけではもったいないようです。自分の最大体力の70%以上の強さの速歩を取り入れることで筋力や体力がつくということですので、散歩というよりはトレーニングに近いイメージです。
週合計で60分の速足歩きを実践することが推奨されていますが、午後からのシフトの日は出勤前に、朝からのシフトの日は帰宅してから夕食までに、それぞれ1時間程歩いています。そのうちの約半分が速足歩きなので、週に2日歩けば60分のノルマは達成出来ることになります。
もちろん、歩く時はiPhoneで音楽を聴きながらです。テンポが速くテンションの上がる曲と、ゆったりした曲を交互に入れたプレイリストを作っています。3~5分の長さの曲を集めているので、曲に合わせて歩くことで自然とインターバル速歩になるという訳です。最近は更に進化し、” BPM Tap” というアプリを使ってbpm(beats per minutesの略で1分間の拍数、つまりテンポのこと)を測り、自分の速足歩きのテンポに合った曲をiTunesの中から集めたスペシャル版を作っています。
歩くのは家の近所の「大野川緑陰道路」。昔の川筋を埋めて整備した歩行者と自転車の専用道路で、自動車の入って来ない遊歩道です。緑が多く、適度にアップダウンもあるので、以前からランニングやウォーキングをする人がたくさんいました。外出自粛が言われ出して以降は、さらに増えたように思います。
インターバル速歩は長野県の松本市熟年体育大学というプロジェクトでも取り入れられており、「体力・筋力強化」と同時に「老化を食い止める」効果も期待されています。高齢者でも出来る体力トレーニングとして注目されています。始めてから5ヶ月ほどで「体力がついた」と実感できるそうですから、9月末から10月はじめにかけての自分がどれだけ若々しくなっているか、今から楽しみです。
(鈴木 達也)
ご縁結びのコーナー 第67回 (株)日本情報マート
松田様 梅津様 第46回の続きをお届けいたします!
たまに過去のこのコーナーを見返している時にハッとすることがあります。それが、今回の(株)日本情報マートさん。以前ご登場いただきました、第46回目の記事。該当の記事はこちらです。 自分のサラリーマン時代のリポート(岡目八目リポート)の復刻を(株)日本情報マートさんからのご厚意で復刻いただけたこと、それがりそな銀行様の経済リポートのコーナーであったこと、復活の記事の概要に記述はしておりますが、(株)日本情報マート様の会社概要にはほとんど触れることもなく終わっておりました。今回はこの部分を大いに反省し、前回の続きとして、同社のこと、新規事業Kalepのこと、いつもフレンドリーに接してくださる松田さん、梅津さんについてお伝えしたいと思います。
加えて、専務取締役であった松田さんが、今年の6月の株主総会にて、代表取締役社長になられたことにも重なりそのお祝いの気持ちをお贈りするためにも今回同社にフォーカスしました。
【社外友人?の様にお付き合いくださるお二人、松田さん、梅津さん】
◆松田さん、梅津さんについて
勝手ながら、【社外友人】の様な感じで、いつもニコニコ顔でお会いいただけることに感謝していますお二人、私からのたくさんの無茶振りのようなお話にも、嫌な顔せずにお引き受けくださっています。まだお会いして2年と少しなのに深くお世話になっております。
・松田さんのプロフィール(ご本人のコメント)
(株)トーカイ(東証一部)を経て、1997年にその子会社である(株)日本情報マートに出向しました(後に転籍)。(株)日本情報マートに入ったのは1997年のことです。今でこそ当たり前ですが、当時、一人一台のPC(Mac)がある環境はとても刺激的でした。毎日のように新しいテーマの調査をしたり、リポートのデータ更新をしたりするなどして、リサーチや文章の基礎を学びました。その他にも新しいことをどんどん任せてもらえる環境で、社会保険労務士の資格取得、300人を対象とした講演、HTMLを覚えて情報サイトの構築などの経験をしました。
2011年、当時のトップが親会社に戻ることとなり、その後任として私が役員になりました。リーマンショックの余波、東日本大震災と非常に厳しい経営環境でしたが、さまざまな人の支えの中で、何とか経営を続けてきました。まさに守りの時期でした。それから数年後、金融機関による情報提供のデジタル化が一段階進み、当社にコンテンツの制作など依頼が寄せられるようになりました。それをきっかけに、いわゆるデジタルマーケティングを行う会社に変革していくべく、攻めに転じました。
そして、2020年の株主総会において、代表取締役社長になりました。変化の時代はチャンスとピンチが入り乱れると考えています。あえて渦中の人となり、社員とともに新しい(株)日本情報マートを作っていきます。
上記のようなご経歴、私が覚えていることには社会人当初、(株)日本情報マートの親会社にご入社の時に、お仕事がイメージと違っていて継続することが難しいと思っておられたそうで、退職を口にされたら、(株)日本情報マート社に【移籍】のお話になったそうで、その会社への恩義について今も感謝されていることを仰っていました。会社との関係性が希薄になっているこのご時世で大切なことと、認識しましたし、お名前を出さずに仕事観や恩義の大切さをいろんな方にお話ししたりしています。お取引先の多くが金融機関であることもあり、【信用・信頼】が大切、得意先である金融機関さんから【相談事】が舞い込むようになるためにも、継続的なお付き合い、信用・信頼の構築に腐心されていることを金融機関へ同行させていただいた際にも感じます。
・梅津さんのプロフィール
テレビ番組制作会社、大手コピー機メーカーなどを経て、2003年に(株)日本情報マートに入社しました。以来、17年間、金融機関を通じて、経営者にビジネス情報をお届けしています。
現在は営業・デジタルマーケティングが主担当ですが、コンテンツ執筆もオウンドメディア運営も組織活性化も採用活動も、(株)日本情報マートのミッション「中小企業の経営者の役に立つ」を実現するために、とにかくなんでもやります。
長所はどんな状況でも明るく新しく立ち向かっていけること、弱点はロジカルに表現すること(今、オンライン営業を行う中で、克服すべく試行錯誤中!)。
(株)日本情報マートに入社してすぐに、当時のトップと松田さんに「君の給料は、君が自分で稼いできたものではない。上司や先輩が頑張って君を食べさせてくれている。そのことを決して忘れてはならない」と言ってもらえたことが、人生における大きな転機になりました。あの言葉で、周囲への感謝の気持ちや、働くとはどういうことかを、初めて実感することができました。当時はまだ20代、若いうちにああした話をしっかりとしてもらえたことに、本当に感謝しています。あの言葉があるから、今の「仕事とプライベートの境目が必要なく、毎日が楽しくて仕方がない私」があります。
梅津さんのご経歴は上記の通り。私が感じておりますのは、学生時代にラグビー部のマネージャーをされていたとお聞きしてラガーマンをもり立てる、勇気づける大切な役割をされていたのだろうと感じる場面を会社に訪問させていただく際、会社メンバーへの声掛け、『やりましょう!がんばろう!』というメッセージを声だけでなく『姿勢』からも感じます。最近知ったのですが、中学時代には薙刀部に所属されていたとも、やまとなでしこ、『えぃ!』という気迫も感じておったのですが、それもそのご経験からかと納得したものでした。
オンラインではなかなか感情が伝わらないそこを、梅津流のオーバーアクションで相手に話しやすい環境を提供されているのもなにか想像に難くないことだと思います。私自身、梅津さんのエモーショナルなリードでバックアップいただいていると感謝しています。
【(株)日本情報マートさんについて】
◆どんなことをされているのか?
最初に、(株)日本情報マートさんの誕生に関わるお話をいたします。同社は1991年7月1日に創業されました。ちょうど来年が30周年!1991年といえば武田鉄矢さんのドラマ【101回目のプロポーズ】が人気の頃、東京都庁の新庁舎が開庁、大相撲の若貴ブーム、東京23区の電話番号が10桁になった頃、私も20代で証券会社からKEYENCEに転職し、仕事にもプライベートにも楽しい毎日だった頃です。。。同社の親会社さんの東証一部の(株)トーカイ社のご本業で金融機関との関係性がそもそも強固であった中、いろんな相談が持ち込まれ、その相談サポートから会社がスタートしました。
・中小企業を組織化したい
・ケーブルテレビがやりたい
・ゴルフ場を経営したい
・病院清掃を事業化したい
と、時代背景を感じる相談に真剣に向き合っているうちに事業が育っていったそうです。
【情報】の大切さ、金融機関の必要とする【情報】を提供できる会社がこれからの時代大きな意味、意義があると判断され、この1991年に(株)日本情報マートさんの誕生に至ります。インターネットなどほとんど普及していない時代において、金融機関は中小企業の大切な相談相手でした。情報を通じて、金融機関や中小企業の経営を間接的にサポートしていきました。
親会社さんとあまり関係ないようで、実は関係性がある、これって現代でも大切なことと感じます。時代の先進性だったのだと思いますね。
【現在の同社のサービスについて】
この主な事業についても少し深堀したいと思います。
・リポートサービス:中小企業の経営に役立つ情報をまとめており、2000本のストックがあります。最近は、民法改正やリモートワークに関する情報がよく読まれています。
主なご活用法としては、金融機関が経営者向けのオウンドメディアを立ち上げて、その中で掲載したり、金融機関の法人営業担当がドアノックツールとして持参したりしています。
・リサーチサービス:金融機関や中小企業の「ここが知りたい!」という依頼に応じて、オリジナルの調査リポートを作成しています。年間で100件近い調査依頼が寄せられています。
30年近くこのサービスを実施しているため、「今、中小企業の経営者は何を知りたいのか」という生の声が蓄積されています。調査リポートは業界関係者にヒアリングするなどして事実関係も確認し、間違いのない情報を作成しています。
・メディアサービス:金融機関の情報提供をサポートするためのオウンドメディアを構築しています。メディア構築、コンテンツ構築、運営、マーケティング支援まで一貫してお手伝いしています。
少なくとも月に一度は金融機関とメディアの編集会議を行っており(最近はオンライン)、メディアの利用状況や金融機関の推したいサービスなどを踏まえ、次のコンテンツ、マーケティング施策を金融機関と一緒に考えています。
いろんな調査があるもので、たくさんの知見、幅広い情報が同社にあるものですね。
確かに、松田さんのもずくの市場調査は何か酔っ払っていてお聞きしたことがあります。何か面白かったですね。その苦労の上にこれだけの実績が積まれているのだと思います。
最近の調査依頼には
・飲食業態(鉄板焼き)、出店戦略の調査依頼が金融機関に寄せられ→出店エリアの鉄板焼き屋の⽴地、価格帯、客層などを調査し、基礎資料を作成。
・金融機関から美容関連のお客様に「まつ⽑エクステ」を展開することを提案したい→そこで(株)日本情報マート社へ相談、同社からまつ⽑エクステに関する公的統計はなかったが、リクルートライフスタイル「アイビューティーカスタマー調査2018」から、利⽤者数、利⽤率、利⽤⾦額を抽出し、総務省「⼈⼝推計」を基に市場規模および潜在需要を推計、健康被害について、複数の業界団体およびまつ⽑エクステンション店の経営者へヒアリングを実施。施術には美容師資格が必要だが、実態として無資格者による施術ミスが発⽣しており、業界団体は⾃主基準を設けて対応を図っている旨のレポーティングを提出→市場規模を出すのが難しいと思っていましたが、概算を算出して頂き、ありがとうございます。実際の利⽤料と利⽤していないけど興味ある⼈の予算感にギャップがあることも分かり、⼤変参考になります。実際にマツエクを経営している⼈のヒアリングも、他ではない情報で助かりました。という反響があったそうです。
・発達障害の児童向けに学習塾の開業を準備しているお客様に、発達障害の児童数、他の学習塾の事例を紹介したい→発達障害は、さまざまな症状があり、指導⽅法も異なる。政府機関、⽀援者団体、企業などへの取材を基に発達障害の概要や患者数、学習サービスの事例などを説明し、発達障害の児童向け学習の全体像を説明し大変喜ばれたそうです。
多数の調査、リポーティング等々の【情報】を持つことで【世の中】を見据えることができるようになって行かれた(株)日本情報マートさん、金融機関とのお取引は、政府系、都銀およびそのシンクタンク、地銀およびそのシンクタンク、信用金庫、生保、損保に至り、50行・社以上というレベル。これこそが大きな信用力に。
この信用力と情報力を掛け合わせ、そこに【つなぐ力】を加えて新しい動きに加速度が増してきたそうです。折しも金融機関が、大企業、中小企業、スタートアップとのビジネスマッチングを事業化している中、金融機関のお客様が欲する、人脈、人材、情報、他の中小企業や大企業、業界外の様々な情報データを結びつけることにも(株)日本情報マートさんは一役担っていらっしゃいます。この【つなぐ力】をさらに事業化したのが同社の新規事業、私自身は金融機関のみならず世の中小企業経営者にも有益なことと認識しています。
◆新規事業の名前は【Kalep】(カレップ)何かワクワクする感じの名前ですね。
Kalepとはなんですか?とお聞きしますと、コンテンツとビジネスマッチングを融合させたサービス。複数の金融機関が参加することで利用の活性化を行い、多くのデータ収集・分析を行います。コンテンツなどの一部を共同利用し、コストを削減しながら、今何がホットなテーマなのか?話題なのか、経営者の興味はどこにあるのか?を共有し課題解決に向かう、しかもスピードアップしながら。まさにマッチングメディアの様相です。
金融機関とお客様との繋がりを強固にするメディアだそうです。
金融機関の有償ビジネスマッチングは、大きな可能性を秘めていると思っています。金融機関からの紹介であれば中小企業にとっても安心で、いきなり本題に入ることができます。それに、本来、金融機関は中小企業の経営状況をよく知っているはずなので、実行的なアドバイスができる立場にあります。
問題は、金融機関が用意しているマッチングのメニューが必ずしも面白くないことと、マッチングを担当するリソースが不足していることです。そこで、当社が金融機関に魅力的なサービス提供先となる企業を紹介します。 最近は、中小企業のIT化を支援する企業を紹介することが増えました。また、中小企業は金融機関に一定の信頼を寄せているものの、既存取引への影響を考慮して本音は言わないことが多いので、コンテンツの閲覧履歴などから経営者の困りごとを探り、適したサービスを自動で紹介する仕組みを作ることで金融機関の省力化も図ることができます。
Kalepに参加いただける金融機関は順調に増えています。
◆今後の展開について
最後に今後の展開、個人のあるべき姿、会社のあるべき姿についてお二人に語っていただきました。
先に梅津さんから。
→私個人のあるべき姿としては、「一人でも多くの頑張る経営者を増やしたい!」と考えています。「頑張る経営者」とは、社員とお客さまと社会のために頑張る「良い経営者」のことです。
良い経営者が増えれば、楽しくやりがいを持って一緒に働くメンバーも増えていきます。働くこと、誰かの役に立とうとすることは、本当に面白く、誰にとっても生きがいになります。そういう生きがいを持つ人を一人でも多く増やしていくのが、私が人生を賭けてやりたいことです。杉浦さんにお会いして、色々なお話をお伺いする中で、「楽しく生きる」ということが本当に大事だと、改めて感じています。
私自身のあるべき姿と(株)日本情報マートのあるべき姿は、重なっています。「(株)日本情報マートは、中小企業の経営者が困ったときに相談し合い、解決し合うプラットフォームとなる」。これが(株)日本情報マートのあるべき姿と考えています。どんなに時代が進化・変化しようとも、大事なのは「人」だと思います。人と人のつながりやご縁づくりのきっかけになる。そんな存在でありたいと思っています。これからも、(株)日本情報マートは、メンバー皆で頑張ります!
最後に代表取締役に就任された 松田さんに語っていただきました。
→「組織は水のようなもの」。つい先日、杉浦さんから頂戴した言葉です。私にとって非常に奥深い言葉で、次のように解釈しています。
組織は流れるべき方向に流れ、その先で柔軟に形を変える。
経営者の仕事は、水の透明度を高め、水量を調整し、ときには支流を作って可能性を探ること。
つまり、経営者責任論。組織の方向性、熱量、挑戦。
これらが噛み合わないのは、経営者の治水が上手くいっていない証拠である。
考えてみれば、これまでもさまざまな人との出会いによって人生やビジネスの可能性を広げてきました。こうした出会いのきっかけを、金融機関を通じて全国の中小企業に与えることができたら素敵だと思っています。
実は、Kalepには進化形があります。今は「コンテンツとマッチングの融合」ですが、その先では経営者同士の交流を促進する仕組みになります。既にいくつかの金融機関がKalepの採用を決めてくれており、少なく見積もっても数万の中小企業の経営者が参加します。そうした経営者同士が自由に交流し、【困りごとを相談できる場】としていきたいと考えています。Kalepに参加するのは、スタートアップなどと呼ばれる企業ではなく、何十年も愚直にビジネスをしてきている中小企業が中心です。そうした経営者の経験は、必ず他の中小企業の役に立つと信じています。
「今は過去からの授かりものではなく、未来からの預かりものである」。今はもちろん、次の世代に良い形でバトンを渡せるよう、皆と楽しみながら頑張っていきます!
お二人のコメントを拝見して、本当に優しい心持ちだと感じます。この柔らかな感覚をがこれからの時代に大切だと思っています。これからも長きに亘りお付き合いいただきたい会社さんです。有り難うございます。
代表世話人株式会社 杉浦 佳浩
(http://100-dream.jp/)
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6月1日から施行されている、いわゆるパワハラ法案(労働施策総合推進法の改正)を受け、前月号ではパワハラする人の特徴、精神構造についてお伝えしました。パワハラする側はパワハラをしている自覚がないことがほとんどであり、仕事へのこだわりや責任感が強すぎるが故に言動が強くなってしまいがちであることと、日頃からコミュニケーションに気をつけている人であっても、精神的余裕が無いときには、他者への配慮が欠けてパワハラのようになってしまう可能性があることを述べました。
部下や社員から「それ、パワハラですよ」と指摘されない為に、何か有効なコミュニケーション手段はあるのでしょうか。今回はパワハラ回避策として有効と言われている、伝え方の技法「アサーション」についてお伝えします!
アメリカの心理学者ウォルピは、人が何かを伝える(主張する)とき、次の3種類に分類できると述べました。
① 自分の意見をほとんど述べず、相手の意見に合わせる「ノンアサーティブ(非主張的)」
② 自分の意見を強く主張し、相手の意見は尊重しない「アグレッシブ(攻撃的)」
③ 相手の意見を尊重しながらも自分の意見も述べる「アサーション(別名さわやかな自己主張)」です。
ちなみに日本人に最も多いのはノンアサーティブなタイプと言われています。
具体的には、それぞれがどのような主張を指すのか、下記の事例で考えてみましょう。
まず①の場合、自分がムッとした場合でも意見を一切主張していないのでノンアサーティブと言えます。黙って先を譲っても、心の中に悶々とした気持ちが残ってしまいますし、もし自分の後ろに誰かが並んでいたとしたら適切な対応とは言い難いのではないでしょうか。次に②の場合、割り込んだ相手に悪気が無かったとしたら相手を傷つけ不快にさせてしまいますし、こちらが感情的になると相手も喧嘩腰になりトラブルに発展してしまうかもしれません。そして③の場合は、自分の意見を主張しながらも、相手を不快にしないように配慮しており、アサーティブな対応と言えますので最も望ましいと思われます。(ただし相手の状況により、明らかに声をかけたら危険だと思われる場合もあります。このような時は、“アサーションしないことがアサーション”です。)
続いてそれぞれの伝え方とそのリスクをドラえもんのキャラクターに例えて考察してみましょう。ノンアサーティブ=のび太くん、アグレッシブ=ジャイアン、アサーション(アサーティブ)=しずかちゃんという具合になるかと思いますが、ノンアサーティブなのび太くんは、アグレッシブなジャイアンに対し、自分の意見を伝えられず、いつもいじめられています。ノンアサーティブタイプはアグレッシブタイプの標的になりやすいですし、もともとアグレッシブタイプでなかった人を、主張が少なすぎることで苛立たせ、アグレッシブタイプに豹変させてしまう危険性もあります。またアグレッシブなジャイアンも、一見主張が通っており良さそうですが、のび太くんがドラえもんに助けを求めることにより、最終的には仕返しを食らってしまいます。他方でアサーティブなしずかちゃんは、嫌な時は嫌と主張し、状況に応じて相手を褒めます。さわやかな自己主張を武器に、アグレッシブタイプの攻撃をかわし、ノンアサーティブタイプの意見・主張を拾いやすくしているのです。
次回号では「アサーションタイプ診断テスト」と修得の極意についてお伝えします!お楽しみに!
◆参考文献
・ビジネスガイド 2020.5月号
・日本人のコミュニケーションを世界標準に変える3つのコツ ー大事なのはアサーションだhttps://gendai.ismedia.jp/articles/-/66101」
(千葉 風花)
< 社労士法人ブレイン・サプライからのお知らせ>
< 社労士法人ブレイン・サプライからのお知らせ>
標準報酬月額の上限が変更になります。
令和2年9月より、標準報酬月額の上限が変更になります。対象の方には日本年金機構より、順次お知らせが届きます。
< 社労士法人ブレイン・サプライからのお知らせ>
一般社団法人heARTfulness for living協会(ハートフルネス・フォー・リビング協会)のご紹介
代表理事
マインドフルネスティーチャー
戸塚真理奈(とつかまりな)さん
『アートの要素を取り入れたマインドフルネス・ワークショップや瞑想会を開催します。「今 ここ」に生きる自分自身の気持ちと付き合い、自分だけの感性を意識します。グループで時間を過ごすことで、より集中でき、新しい気付きや発見を得られます。今の気持ちは、あなただけのもの!わたしたちは、"この世でただ一つ"(One of a kind)の存在!ありのままで、自然に、この世でただ一つの存在であることを大切にすることは、全体のためにもなります。ビジネスシーンや家庭で、ありのままで、幸せに活躍できたら最高ですね。』
■ 「こころ絵®︎」ワークショップ(詳しくはこちら)
自己肯定感を高めることで、あらゆることが変化します。
自分の気持ちを表現する開放感を味わっていただきます。
「苦手」(絵が上手く描けないから避ける方が多いです)を楽しく乗り越えていただく場です。ご体験後は、意識が変わります。
画材と用紙は自然素材(エコ素材)<写真>をご用意します。
自然と触れ合うことで感性がさらに高まりますし、SDGsへの意識も高めていただけます。
*米国Natural Earth Paint(ナチュラル・アース・ペイント)社は、妊娠して化学過敏症になり、従来型の(化学薬品や重金属が多く使われている)画材を使えなくなったアーティストが土探しからスタートして手がけたナチュラルブランド。米国オレゴン州にて、100%自然・オーガニック由来の原材料を用いた安心安全なアート用品を製造しています。全て自然由来の画材ですが、しっかりした色味のカラーをお楽しみいただけます。アートを愉しみながら、環境教育にもご活用いただけるキットです。土の顔料は十万年前の私たちの祖先も絵を描いてきた素材。筆で、指で、クリエイティブにお楽しみください! 夏休み、コロナ禍で外出自粛の中、ご自宅でアートを楽しんではいかがですか?こちらのサイトにて販売もしております。
◆初の書籍が出版されました!
「学校と家庭でマインドフルネス!」(戸塚真理奈 著)
マインドフルネスで、教師も保護者も子どもも幸せに!
◆ブレイン・サプライでは、昨年、戸塚先生のセミナーを開催いたしました。
ご参加者の皆さまからも「新しい気づきを得ることができた!」と大好評。
今後も皆さまのこころのしあわせを応援する企画を立ててまいります。
『ちょくルート』のご紹介
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