記事検索
令和元年11月号
岡社長の今月のアドバイス
『大東亜戦争から学ぶリーダーシップ⑦』
『肉体は借り物か?』
『ラグビーワールドカップ2019
ジャパン大躍進!』
―――――――――――――――――――
労務の寺子屋
『派遣労働者の「同一労働同一賃金」が
来年4月1日からスタートします』
―――――――――――――――――――
関西事務所便り
『年末調整のポイント』
今月のご縁むすび
『株式会社CISO 那須 慎二さん』
―――――――――――――――――――
BS企業名鑑
『セルシオール株式会社 代表取締役 槇 秀高 社長』
―――――――――――――――――――
新入社員自己紹介
『立岩千加子、井上由紀子、柴田美香』
―――――――――――――――――――
ブレイン・サプライ ニュース
『消費税法改正に伴うご請求に関するお知らせ』
『バンコク通信 ~なぜか食べたくなる日本食
お好み焼き~』
『ベトナム視察ツアー第2弾のご案内』
このたびの台風19号は、各地に甚大な被害をもたらし、今もなお停電や浸水が続いています。
被害を受けられた皆様へは、謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
大東亜戦争から学ぶリーダーシップ⑦
第7回目は、根本 博中将(ねもと ひろし、1891年6月6日– 1966年5月24日、中国名:林保源/写真①②③)は、日本の陸軍軍人及び中華民国の陸軍軍人。最終階級は共に陸軍中将。栄典は勲一等・功三級。陸士23期(509人中13位の成績)。陸大34期(60人中9位の成績)です。
①
②
③
終戦時に内モンゴル(当時は蒙古聯合自治政府)に駐屯していた駐蒙軍司令官として、終戦後もなお侵攻を止めないソビエト軍の攻撃から、蒙古聯合自治政府内の張家口付近に滞在していた在留邦人4万人を救いました(写真④)。
④
根本中将は罪に問われた際は自分一人が腹を切ればいいと考え、「理由の如何を問わず、陣地に侵入するソ連軍を断乎撃滅すべし。これに対する責任は、司令官たるこの根本が一切を負う」と日本守備隊に対して命令を下しました。
この言葉に日本軍は奮い立ち、ソ連軍と中共軍(八路軍)を各所で撃破しました。日本人がソ連(今のロシア)を嫌うのは、彼らが節操のない火事場泥棒だったからです。戦後日本人が共産主義を嫌う背景にもそのあたりが大きく影響しているものと思われます。
根本中将は復員後の1949年に、敗戦時の混乱の中で格別の配慮をし、理解と協力を惜しまなかった蒋介石総統への恩義を返すため、中華民国の統治下にあった台湾へ渡りました。そして金門島における戦い(写真⑤)を指揮し、中共政府の中国人民解放軍を撃破。中共政府は台湾奪取による統一を断念せざるを得なくなり、今日に至る台湾の存立が決定的となりました。
⑤
根本中将は敗戦後、戦後処理中の1945年12月17日に蒋介石総統と面談した際、「東亜の平和のため、そして閣下(蒋介石総統)のために、私でお役に立つことがあればいつでも馳せ参じます」と約束し、それを4年後実行しました。何故なら蒋介石総統は、4万人の邦人と35万人の将兵の救済と日本への帰国、天皇制については日本国民の決定に委ねるべきとの主張を、1943年のカイロ会談においてルーズベルトとチャーチルに行い、守ってくれたからです。
(中国国民党軍との調印式)
中京軍との戦いの天王山である金門島の戦いで、根本中将の英断が事態を大きく左右しました。共産軍兵士は村を盾にする形で国民党軍と対峙しました。戦車隊が突入する一掃作戦に踏み切れば、金門島の古寧頭は跡形もなく無くなってしまう。「このままでは巻き添えで一般の村民が大勢死ぬ」と考え、根本中将は幕僚会議で唯一人、村民の命を守ることを主張しました。退路を設けて海岸に誘い出したうえで洋上から一斉に砲撃する作戦を提案し、了承されました。その作戦は見事に的中し、2万人規模の共産軍部隊は壊滅しました。その根本中将のことを、古寧頭の人々は<戦神(いくさの神様)>と呼びました。
根本中将は昭和27年6月に台湾から飛行機で羽田空港に戻りました。日本陸軍が消滅後に再び戦場で指揮を執り、金門島の戦いを勝利に導き、島民の多くを救済したことなど一切を語らず、昭和41年5月、静かに74歳でこの世を去りました。
後に台湾人の生存者が、「根本さんは、ただ私たち(台湾人)と一緒に死のうとしてくれたのだと思います。そういう日本人が現実に存在したこと、そのことを今の台湾の若い人に是非知ってほしいと思います。日本の若い人もそうですが、こういう日本人がいたことを台湾人は忘れてはならないと思います。」と語ったそうです。
根本中将は、GHQ占領時の1949年に、家族には「釣りに行く」と告げて釣り竿一本携えて僅か数十トンの小型船で苦難の密航をして、蒋介石総統との約束を果たすため(写真⑥)に台湾援助に駆けつけました。もし根本中将の「戦神」と称えられた軍事貢献がなかったら、台湾は中共に占領され、戦後の日本及び北東アジアの運命も大きく変わっていたと思われます。いわば根本中将は戦後の日本と台湾の救世主の一人でした。70年前に日本軍人の中にはこのような漢(おとこ)がいたのです。
⑥
因みに中国残留日本人孤児が今から40年位前から20年位前まで、毎年のように身内を頼って日本に来ていました、何故そのような悲劇があったのかというと、根本中将率いる在蒙軍と違い、在満州日本軍は終戦の詔勅の後、安易に武装解除してしまいました。当時600万人といわれる在中国日本人軍属と民間人が、ソ連軍と中共軍の終戦後の軍事攻撃によって、数多くの老人や子供たちをやむを得ず現地に残してこざるを得なかったからです。そして結果的に多くの幼児たちが、「優秀な日本人の子供が欲しい」という中国人や、慈悲深い中国人に引き取られたことが原因です。
「台湾近代化の父」といわれる医学博士でもあった後藤新平は、インフラ整備をはじめ、台湾の衛生観念教育、病院・予防消毒事業団設立など衛生改善策を実施しました。結果的に台湾からあらゆる伝染病が消滅し、台湾の発展に大きく貢献しました。
それを引き継いだ明石元二郎総督(日露戦争当時は大佐としてロシア革命を画策し、極東へのロシア兵の派兵を阻止)は「台湾教育令」発布、水力電力事業、司法制度改革、縦貫道路の着工、鉄道などの交通機関の整備促進その他を実施しました。「余は死して護国の鬼となり、台湾民の鎮護たらざるべからず」と遺言して、遺体は博多から運ばれ台北の土となりました。
そして、根本博・吉村是二(通訳)の一行を台湾密航させるべく貢献したのは、明石元二郎総督(写真⑦)の子息の明石元長氏であり、台湾を愛し骨を埋めた明石元二郎総督の思いが彼らを動かし、その加護で無事に台湾に辿り着いたのかもしれません。
⑦
当時より敗戦国である日本からの根本中将の渡台は台湾でも極秘であり、その後の台湾(中華民国)における政治情勢(国民党政府(=外省人:大陸出身)による台湾統治の正当化)もあって、根本中将たち日本人の協力は、現地でも忘れ去られていました。また、古寧頭戦役そのものの歴史的意義の認知も低かったようです。
<古寧頭戦役60周年式典>
2009年(平成21年)に行われた古寧頭戦役戦没者慰霊祭に根本中将の出国に尽力した明石元長氏の息子・明石元紹氏や、根本中将の通訳として長年行動を共にし、古寧頭の戦いにも同行した吉村是二氏の息子・吉村勝行氏、その他日本人軍事顧問団の家族の方たちが中華民国(台湾)政府に招待され、中華民国・馬英九総統(前総統:当時)と会見しました。彼ら日本人たちの出席が認められたのは、式典開催日の僅か1週間前だったのです。
また、明石元紹氏と吉村勝行氏の帰国の際に、中華民国国防部常務次長の黄奕炳中将は、報道陣の前で「国防部を代表して、当時の古寧頭戦役における日本人関係者の協力に感謝しており、これは『雪中炭を送る(困った時に手を差し延べる)』の行為と言える。」とした感謝の言葉を述べられました。
根本中将たち当時の日本人たちの行動が、戦後の日台関係にどれ程の功績を残したのでしょうか。私は「至誠天に通ず(孟子:誠の心を尽くして行動すればいつかは必ず天に通じ認められるという意味)」という言葉が好きです。根本中将の戦における基本スタンスは、常にこの<至誠天に通ず>であったように思います。リーダーとしてのこの姿勢は是非学んでいきたいと思います。
肉体は借り物か?
私は過去に2度、<あっ、死んだ>と思ったことがあります。一度目は5歳の頃、大阪の能勢の山奥の人口ダムで水遊びをしていた時です。高さ6~7メートルのダムの上から下を覗いているときに、後ろ向きに下がってきた大人が私の背後にぶつかってきたのです。その瞬間に頭から真っ逆さまに落ちるであろう正にその瞬間に、<あっ、死んだ>と思いました。その瞬間に僅か5年の人生が一瞬にして脳内をめぐりました。たまたま母がこの子(私)危ないなと察して私に近づいているときだったので、間一髪空中に躍り出たところで片足を掴まれ、命拾いをしました。
2度目は、21歳の頃一人旅でニュージーランド南島のマウントクックの麓のトレッキングコースから外れ、シャッターチャンスを求めて岩場を十数メートル上っているときです。私がつかんだ岩が崩れ、バランスを崩して空中に完全に躍り出た時です。<あっ、死んだ>と思った瞬間に、前回と同じことが起きました。しかも今回はたっぷり21年の記憶が脳内をめぐりました。そのまま後ろ向きに頭から落ちていくはずだったのですが、突風が吹いて元の岩場に戻されました。
命を拾ったと分かったその時から、急に恐怖感に襲われ、最早シャッターチャンスどころではなくなり、慎重に岩場を降りました。
今から考えると、私を守ってくださっている存在が、「まだ死ぬべき時ではない」ということで、命を救ってくださったのでしょう。有難いことです。
人は死を意識した瞬間に人生が走馬灯のように脳内を巡るという体験は、その後様々な機会に学ばせてもらい、自分の実体験と相まって、私の中で既定の事実と化しております。人間の記憶というものは思考でありエネルギーであると思います。エネルギーである以上、時空に残存しているか、もしくは魂の中に上書きされているのではないかと考えております。
<肉体と魂は別物>との概念も定着してきており、<魂=生命体≠肉体>がほぼ理解できるようになってきました。肉体は滅びますが魂は永遠のように思います。我々が大切にするべきものはこの魂のようです。
そうすると肉体とは何なのでしょうか。
私の仮説ですが、肉体は魂を成長させるための、いわば天からの借り物ではないかと考えております。
<肉体の欲求>は3度の食事と十分な睡眠ですが、<魂の欲求>は周囲からの感謝やリスペクト(尊敬)と考えており、最近では確信に変わってきております。これは、仏陀の教えでもありますが、この世にある土地も、家も、財産も、家族も、仕事も、そしてこの肉体でさえも、一時的に自分がこの世(3次元世界)で預かって使用しているだけであるようです。
我々人間は人生の荒波(平穏無事で無難な人生では魂の成長につながらない?!)をあの世で設計して生まれてくるようです。
ところが、折角高尚な魂としての成長を期待して、借り物の肉体に生命体を宿してこの世に生まれてきたにもかかわらず、記憶を消去(消してこなければ成長が無い?)してきたために、本来の使命を忘れ、肉体に執着し、家族に執着し、お金に執着し、仕事に執着しているのではないでしょうか。
重要なことは、
① 肉体を大切にするが、肉体に執着しないこと
② 家族を大切にするが、家族に執着しないこと
③ お金を大切にするが、お金に執着しないこと
④ 仕事を大切にするが、仕事に執着しないこと だと感じます。
ただ、今この瞬間を全力で、念を入れて生きることが何よりも大切のようです。
将来必ずやってくる「死」を考えますと、どんなことにも執着せず、手放すことだけは既に決まっているわけです。 いずれあの世に行くわけですから、借り物の肉体、お金、家族、仕事への執着を止めてみたら、我々の生活はどうなるでしょうか。
多くの人はお金で悩み、仕事で悩み、家族で悩み、肉体で悩みます。少なくとも私は今までこの4つで常に悩み続けていましたが、ここ数年の私を取り巻く様々な事象から、最近では少しずつ、執着が薄れてきているように思います。どうせあの世には持っていけないからです。この世で借りてきたものはあの世には持っていけないのです。レンタル料も支払っていない訳ですから、大切に扱うべきではないでしょうか。
自己所有すると執着が生まれます。借りたものはいずれ返却しなければなりません。そう考えると借り物は大切に扱い、次世代につないでいけば良いのではないでしょうか。
次に使う人が気持ち良く使え、また次の世界(人)につないでいく。このように考えれば、私が今多くの方から相談を受けている、労務問題も事業承継問題もスムーズに解決していけるような気がします。
あの世があるとするならば、私が体験した人生の走馬灯のように、使用履歴、使用感、使用目的、などが天にデータベースとして詳細に、映像付きで記録されているようです。どうも閻魔大王は時空に、あるいは人の脳内に存在するようです。
<借りたものはきっちりとメンテナンスした上で手放して、この世に残していきましょう。>
ラグビーワールドカップ2019 ジャパン大躍進!
ブレイブ・ブロッサムズ(勇敢な桜戦士:ラグビー日本代表の呼び名)が大躍進し、目標の決勝トーナメント進出を決めました。世界ランクも11位から7位(10/19現在)まで上がり過去最高を記録、また開催前は盛り上がりに欠けていましたが、ジャパンがロシアに勝ち、下馬評では圧倒的不利であった、試合日当日に世界ランク2位のアイルランドに勝利した頃には、ラグビーファンが一挙に増加しました。3戦目のサモア戦では視聴率もうなぎ登りとなりました。30~40年前の大学ラグビー全盛の頃のように、多くの日本人の目に世界最高峰のプレーが展開され、この競技の面白さが日本国民の中に再評価されてきました。老若男女がラグビーの真の面白さに目覚めたのです。一ラグビーファンとして、このことは何より嬉しいことです。
①
②
上記①にもありますが、ジャパンがティア1(ジャパンはティア2に所属)に勝つ確率は限りなく低いのです。今回の大会までのティア1国との対戦成績は90戦6勝1分83敗でした。アイルランドには10戦全敗、スコットランドには1勝10敗でボコボコ状態(写真①)でした。それが今では世界ランク8位(10/21現在:写真②)に君臨しています。
10月13日(日)、運命のスコットランド戦は、三重県賢島でグランピング(写真③~⑦)をしながらの観戦となりました。
③
④
結果は皆さんご存じの通り、28×21のワントライ差でジャパンの勝利となりました。これで念願のプールA1位(勝ち点19)で堂々の決勝トーナメント進出です。2015年のワールドカップの際の3勝は奇跡に近い勝利と言われていました。当時息子が大学でラグビーをやっており、大学からの派遣で宮崎県のジャパン合宿に手伝いに行ってきた際、「あんな練習してたらそりゃ勝つわ」、「ウチの大学の練習の厳しさは有名やけど、それ以上やったわ!」と呟いていたことが印象に残っています。
今回のジャパンの合宿も相当に厳しいものであると噂されておりました。特に練習を重ねた強力なスクラムと、倒れながらギリギリのところで渡すオフロードパスは、強豪のスコットランド戦で見事にはまりました。後半になると思うようなプレーができず、相手フランカーがエキサイトしてジャパンスタンドオフの田村選手に蹴りを入れるという反則まがいの行為をしてきましたが、それも思うように得点できない相手選手の焦りの表れでしょうか(写真⑧:試合後リーチ主将が相手に日本刀を贈って友好を深めました)。最後のカウントダウンの時は私も思わず大きな声が出ました。そして山中選手が蹴り出しノーサイド。2015年の南アフリカ戦は自宅でAM3時頃に一人で涙を流しながら勝利の瞬間に絶叫して近所迷惑になりましたが、今回はグランピング参加者8名と笑顔でハイタッチとなりました。
⑧
ジャパンの強さが本物であり、ワクワクしながら勝利を確信できたことが前回との違いでしょうか。世界的スポーツでいつも思うのですが、ヘッドコーチが外国人になると日本の団体スポーツチームは劇的に強くなります。元々の勤勉さにチームワークが重なるからだと思います。バスケットボールでも同じ現象が起きています。日本人は集団行動は得意ですが、チームワークは苦手な民族です。味方の長所を伸ばし、短所を補うこと。これがチームワークの定義です。加えて時間と苦しみの共有はチームワークの醸成にとって不可欠のようです。今回のラグビーワールドカップ2019ではそのことを大いに学ばせて頂きました。
その後決勝リーグでは因縁の南アフリカ戦でした。過去1勝1敗ですが、そもそもニュージーランドと共に優勝候補に挙げられている強豪です。私の中では優勝候補NO2でした。しかも今回はジャパンをよく研究しており、プライドにかけて試合に臨んできました。結果は3×26で完敗でした。ジャパンのフォワードは既に満身創痍で、見た目にも体がボロボロであることがプレーを見ていて感じられました。ベスト4はニュージーランド、ウェールズ、イングランド、南アフリカです。私はニュージーランドが3連覇を果たし、2位南アフリカ、3位イングランド、4位ウェールズと予測しつつも、できればジャパンに勝利した南アフリカに優勝して欲しかったところですが、結果見事に南アフリカが優勝し幕を閉じました。
多くの感動を頂いたブレイブ・ブロッサムズ(ジャパンラグビー)に感謝したいと思います!
“感動を有難う!”
派遣労働者の同一労働同一賃金の実現に向けた改正労働者派遣法が2020年4月1日に施行されます。(中小企業の労働者派遣事業も同じです。)改正点は次の3点です。
1.不合理な待遇差をなくすための規定の整備
2.派遣労働者の待遇に関する説明義務の強化
3.裁判外紛争解決手続(行政ADR)の規定の整備
特に、注意する必要があるのは、上記1.の「不合理な待遇差をなくす」です。
それでは、どのような方法、手順で、待遇を決めれば良いのでしょうか。
派遣労働者の待遇を決める方法は、以下の二つの方法があります。
1.派遣先均等・均衡方式
2.労使協定方式
上記のいずれかの方法を選択して、待遇を決めることになりますが、「派遣先均等・均衡方式」は、派遣先の労働者の処遇と均等・均衡をとらなければならないため、同じ派遣労働者でも、派遣先が変更されると、その都度派遣先の待遇(賃金等)に合わせて派遣労働者の待遇(賃金等)を見直すことになります。そのため、「労使協定方式」を選択する企業が多いのでは、と言われています。
今回は、この紙面をお借りして、「労使協定方式」の概要(イメージ)について説明させて頂きます。
労使協定方式とは、派遣元の使用者と労働者とが、以下の内容の労使協定を締結すれば、派遣先の労働者の処遇とは関係なく、派遣労働者の処遇を決めることができるというものです。
➀協定の対象となる派遣労働者の範囲
②賃金決定方法(※同種業務の一般労働者の平均的な賃金以上等)
③職務の内容等を公正に評価して賃金を決定すること
④賃金以外の待遇決定方法
⑤段階的・体系的な教育訓練を実施すること
⑥有効期間など
※「同種業務の一般労働者の平均的な賃金」とは、派遣労働者と同じような仕事をしている労働者の世間一般的な賃金(世間相場というニュアンスです。)という意味です。
それでは、世間一般的な賃金との比較とは、どのようにすればよいのでしょうか?具体的には、以下の3つの項目(「A基本給・賞与等」「B通勤手当」「C退職金」)それぞれの項目単位で比較、または全てを合算した数値と比較します。時間外勤務手当、深夜勤務手当、休日勤務手当は、比較対象外です。
【A基本給・賞与等】
例えば、対象派遣労働者の仕事が、システム・エンジニアという業務であれば、以下の甲表に記載されている数値に、派遣先事業所の所在地の地域調整係数(東京の場合は1.141)を掛けます。その結果が乙表の数値で、この数値がベースになります。この数値(時間単価の賃金)と対象派遣労働者の賃金(時間単価)を比較します。
平成30年賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算)
(https://www.mhlw.go.jp/content/000526706.pdf)
平成30年度職業安定業務統計による地域指数
(https://www.mhlw.go.jp/content/000526708.pdf)
【B通勤手当】
通勤手当は、実費支給であれば比較しなくても大丈夫ですが、定額支給や原則実費支給でも上限金額が設定されている場合は、時間単価に換算して「72円」以上が必要になります。
例えば、所定労働時間8時間、週5日であれば、定額及び上限の金額は、月額12,480円以上が必要です。
72円×8時間×5日×52週÷12カ月=12,480円
【C退職金】
退職金は、以下の3つから選択することになります。
1.退職手当制度で比較する場合
2.一般の労働者の退職金に相当する額と「同等以上」を確保する場合
3.中小企業退職金共済制度等に加入する場合
以上の【A、B、C】それぞれを比較して同等以上または【A、B、C】を合算して同等以上の内容で労使協定を締結すれば良いことになっています。しかし、実際に計算する場合、色々複雑で面倒な作業になってきます。
同一労働同一賃金の考え方は、欧米的な考え方で日本ではなかなか馴染めない考え方ではないでしょうか。そうは言っても法律として定められた以上守る必要があります。2020年4月まで、残すところあと僅かになってきました。労使協定やその内容を決めるのには、時間と手間がかかりそうですので、早めの対応、準備が大切になります。
(内山 裕)
あっという間に年末調整の時期がやってきます…(°Д°)…
今年も簡単に年末調整のポイントをまとめたいと思います!ちなみに、今年も少しだけ令和2年度の扶養
控除等(異動)申告書が変更されるようです。(変更箇所はP13)
まず、年末調整の対象になる人は通年通り
□年末まで勤務している人
その内、
□1年間の給与総額が2,000万円を超える人
□災害免除法の規定により、その年の給与に対する所得税及び復興特別所得税の源泉徴収について徴収猶予や還付を受けた人は除きます。
(https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2018/pdf/08-09.pdf参照)
※2社以上の会社から給与を受け取っている従業員の年末調整は、メインの(最も多く給与を支払う)勤務先が行ないます。このため、年末調整が必要か不要かは「扶養控除等(異動)申告書」を提出されるかどうかで判断します。(年末調整を行った場合でも、必ずご本人様が確定申告を行う必要があるのでご案内してください。)
【書類の配布】
対象となる人に
・「令和2年分 扶養控除等(異動)申告書」
・「令和元年分 保険料控除申告書」
・「令和元年分 配偶者特別控除等申告書」 ←3種類の書類を配布し、回収します。
<書類に添付する書類>
□生命保険料控除証明書(一般の生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料)
□地震保険料控除証明書
□社会保険料控除証明書(国民年金保険料・国民健康保険料・介護保険料:65歳以上の方)
□小規模企業共済等掛金控除
□住宅借入金特別控除申告書、年末借入残高証明書(1回目は除く)
・・・途中入社の方・・・
□前職の源泉徴収票 ・・・障害がある、または障害がある方を扶養している場合・・・
□障害者手帳のコピー ・・・海外に居住する扶養親族がいる場合・・・
□親族関係証明書類(日本語訳あり)及び送金関係書類
<変更があった書類>
【「令和2年分 扶養控除等(異動)申告書」】
○住民税に関する事項 に欄が一つ追加されています。
「単身児童扶養者」…令和2年分より該当となります。この欄の対象者となる方は、「児童扶養手当」を受給している方です。この手当は「児童手当」とは異なります。対象の方からは必ず「児童扶養手当証書の番号」を記入した書類を回収してください。(ご不明な場合はご本人より居住地の市区町村へ問合せして頂き、ご確認下さい。)
【児童手当と児童扶養手当の違いとは?!】
同じような手当名ですが、支給対象者や支給額が異なります。
<<児童手当(子ども手当)>>
○児童手当は未婚、結婚、離婚、同居、別居等に関わらず、子どもがいる家庭であれば対象となります。
<<児童扶養手当>>
○児童扶養手当は、未婚の状態で養育する場合や、離婚や死別等によって一人で子を養育する人(ひとり 親)が対象となります。このため、別居しているが離婚していない場合や内縁の夫または妻と同居している場合は、法令で定められた障害を持っている場合を除き、支給の対象外となります。※対象者となった場合は証書が届くので、この証書の番号が対象者かどうかを見分けるポイントになります。
○児童扶養手当は児童手当との併給が可能です。
【法定調書の提出期限】
令和2年1月31日(金)
【年末調整の対象収入】
平成31年1月1月から令和1年12月31日までに支払われた給与・賞与
【給与支払報告書の提出先】
令和2年1月1日時点で住んでいる住所を管轄する市区町村
※住民票の住所と異なる場合、給与支払報告書の摘要欄に住民票の住所を記載し提出
※住民税の納付先は令和2年5月支払給与分まで変更無し
【税務署提出対象者】※年末調整対象者
□法人の役員・・・給与等の支払金額が150万円を超えるもの
□一般従業員・・・給与等の支払金額が500万円を超えるもの
【確定申告の期間】
令和2年2月17日(月)~令和2年3月16日(月)
最後に…
このまとめが少しでも皆様の年末調整作業のお役に立てば幸いです。
何かお困りごとがございましたら、ぜひブレイン・サプライまでお声掛け下さい。
<参照HP>
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2019/01.htm
<配布書類PDF>
【平成31(2019)年分 扶養控除等(異動)申告書】
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/h31_01.pdf
【令和2年分 扶養控除等(異動)申告書】
http://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/r2bun_01.pdf
【令和1年分 保険料控除申告書】
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/r1bun_06.pdf
【令和1年分 配偶者特別控除等申告書】
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/r1bun_08.pdf
株式会社CISO 那須 慎二さん
〜世界中にセキュリティのバリアを張り巡らせる〜
5G、ローカル5Gが進んでいくことで多種多様なデバイスとインターネット、通信ネットワーク、情報システムが一気に繋がっていこうとしています。遠い他国の工場を突然ストップさせてしまう。自動運転中の自動車を勝手に動かし事故を起こしてしまう。そんな映画の場面のようなことが実際に起こるかもしれない現実が間近に迫ってきました。従前より、いかにセキュリティに関することが脆弱か、本当に企業経営を一気に失墜させてしまう可能性のあるサイバーセキュリティの世界を常に【誰にでも分かりやすく】お話下さる、株式会社CISOの那須さんにお話を伺いました。
◆お仕事柄とは遠い、素敵な笑顔の持ち主
最初に那須さんの経歴を以下に。
国内大手情報機器メーカーにてインフラ系SE(ActiveDirectory・Linux公開サーバ・FireWall設計・ネットワークセキュリティ(L3,L2,無線LAN,VPN等)、バックアップシステム)構築・導入、運用保守経験(キャリア:11年)後、国内大手経営コンサルティングファームにて中堅・中小企業を対象とした業績アップ・経営コンサルティング、サイバーセキュリティ・情報セキュリティ体制構築コンサルティングを実施。2018年7月より株式会社CISO代表取締役に就任。難しいことを誰にでも分かりやすく伝えることが得意で、出版した書籍や講演内容に対する評価も高い。元エンジニアであり、IT技術と経営や業績アップノウハウの両面に対する知見があるため、経営者とIT技術者を繋げることが得意。
書籍:小さな会社のIT担当者のためのセキュリティの常識(ソシム)書籍の紹介サイトはこちらをクリック。 連載記事:事例で分かる、中堅・中小企業のセキュリティ対策(ITmedia) 記事一覧はこちらをクリック。かなりITリテラシーが低く理解に乏しい私とはお仕事の深い部分まで普段お聞きすることがありませんが、この経歴、また著書や連載記事からもレベルの高さが伺い知れます。その上コンサル出身で、中小企業経営者に寄り添いながら優しく【通訳】となって必要性を説いていらっしゃることが理解できます。そして常に素敵な笑顔で分け隔てなく対話して下さっています。
この那須さんのご紹介者は、元々職場の先輩であった、船井総研の長島さんでした。長島さんとは10年以上のお付き合いで、普段からIT系企業の新サービスに出会った際に良きアドバイス、目利きを私にして下さっている支援者さんです。その長島さんから、『私の後輩が起業します!』とご連絡頂きましたのが、1年半前だったと記憶しています。その時に印象的だったのが、『世界中にセキュリティのバリアを張り巡らせたいのです、しかも日本から』という力強いお話を本気で実現しようとされている意志の強さを感じたことを鮮明に覚えています。
◆起業とそこに集う仲間。そのご縁とセキュリティーの現状について
今回のインタビューで、起業、経営に携わる中で、大切にされていること、その真っ先に飛び出したのが、『自分の子息が入りたい会社を創る』という解答でした。お父さん、お母さんが働く会社に子供さんが入りたいか、もしくは自分の会社に自分の子供や身内に入ってほしいか?これってまさにこれからの会社のあり方、あるべき姿に必要なキーワードだと思いますね。家族(型)経営を基準に事業を発展させてく那須さんの人柄にも起因していると感じました。
那須さんにもう少し詳しく語って頂きました。
『僕の考えと思いに賛同して下さり、初めて入社してくれた素晴らしい社員さん(中根さん57才、取締役(CTO)の役職にて上場も経験されている方)が、ひょっとすると那須となら、自分(中根さん)が理想とするような素晴らしい会社を本気で作れるかもしれない。その理想とする会社とは「自分の子供が「お父さんの会社に入社したい」と言ってくれるような会社」。働く親が自分の会社、自分の仕事に誇りを持ち、子供に自慢できるような会社。このような会社をガチで作れるのではないか?と思った。そう伝えてくれました。そんな会社なんて作れるわけがない。諦めていた矢先に僕と出会い、諦めていた夢に向かって歩むことを決意して下さり、履歴書を持って僕のところに来てくれたんです。
その時に、理想とする会社像がはっきりしました。自分の仕事を誇れる会社。
楽しく誇りを持ち、自信を持って働く姿を子供達に伝えたくなる会社。
世の中のために成長し続ける会社。
中根さんの言葉のおかげで、僕の理想とする会社のイメージが固まりました。』
また自分の事業の【終わり】についても明確にゴール設定をされているのも那須さんの面白い所。
『世界中にセキュリティのバリアを張り巡らすことが出来た時が事業の終わり』としています。
実際のところ、世界中にバリアを張り巡らすことは程遠い状況であることも事実。特に日本の中小企業は悩む以前の段階であり、潜在ニーズだらけとなっています。
なぜか?
・中小企業のセキュリティに関しては、モノ売り(しかもかなり素人の)タイプが横行して、本来の必要性を理
解している販売者が皆無。
・中小企業のセキュリティ対策が出来る会社も皆無。本業が別にあるような会社が副業でやっている場合が多い。
・セキュリティは町医者と同じで、現場を見てそこから手当をしないといけない。しかし、現場に寄り添える【セキュリティーの医者】も皆無。
・セキュリティ診断をする場面において、ほとんどの商品が紐付いており、顧客都合より、販売側都合が優先されることが多い。
・ニュース等で周知の通り、すでに国内単体での話ではなく、国境を超えてのサイバー攻撃が日常化しており国力を奪う事態も発生しています。
・大手企業も安泰と呼べることはなく、サプライチェーンを通じて、手薄に陥りやすい子会社、下請け企業が標的となりやがて大手企業に攻撃が繰り返されている実情だそうです。
このような現状を見聞きして当初エンジニアからの起業を考えていたそうですが、コンサルという立場で多くの社長とのネットワークを活用できるところをステップとして起業への足場作りをしてきたそうです。計画性が高いところも良いですね。
◆NewsPicksに那須さんが登場されました!
今年の9月10日にNewsPicksに那須さんが登場されました。元々、仲良くして下さっているNewsPi-cks社の佐藤副編集長から、キャリアがジャンプしている(またぎ転職している)方をご存知ではないですか?とご相談頂いた際に真っ先にご紹介したのが那須さんでした。エンジニアからコンサルに転身される方もなかなかいらっしゃらない中記事となり、大反響となりました。その記事はこちらです。
記事掲載の中から面白い、興味を引いた部分を少し引用したいと思います。
・今後世の中に広がっていくであろう新システムのエンジニアを志して転職を決意、入社面接の担当者だった技術の課長さんに新しいビジネスの提案をしたら一緒に仕事をやっていこうとの回答だったそうです。なかなか無い話ですよね。
・エンジニアとしての本業は保守メンテナンス。しかし、保守に行った会社に営業を仕掛けて販売までやってしまい成果を出しているうちに、部署はそのままながら新規事業の営業部隊を組織するリーダーも早い段階でやっていたそうです。
・ある大学のお客様に対応している際に海外からハッキングをされたことがあり、それ以来、エンジニアに限界を感じ、お客さんの役に立つために独学でセキュリティを勉強し、経営者に寄り添いながらセキュリティの通訳として活躍できる場をコンサルタント職に見出そうということで転職。
この記事からも、キャリアはジャンプしていらっしゃいますが、自然な、無理のない、何より顧客志向でのキャリアの積み上げをされていると感じ入りました。
◆事業に掛ける想い〜実行実践について
・CISO → Chief Information Security Officerの略ですが、その役割は、企業等の組織に置かれる役員クラスの役職の一つで、情報セキュリティを管掌するもの。情報システムや通信ネットワークへの内外からの攻撃に備え、システムの運用指針や対策基準の策定、機器やソフトウェアへの安全対策や監視、有事の際の対応などを統括しながら、狭義のコンピュータセキュリティだけでなく、書類の取り扱い、施設や部屋への入退室管理等、情報の保護や管理に関連する物理的な対策も管轄することが多い。個人情報・プライバシーの保護や取り扱い、機密情報の管理などについても担当することを説明して下さいました。エンジニア不足が叫ばれる中、さらに圧倒的に不足しているのがセキュリティエンジニア。これは育成が急務でありながらも、専門性が高いこと、高い人格が求められること、教えられるレベルの人の数も少ないことからかなり立ち遅れています。那須さんは今日におけるCISOの代行役を務めながらまさにテクノロジーの力で育成にも乗り出そうとしています。
・働き方改革は【働き方の見える化改革】。私も同感です。テレワーク等働き方やオフィスのあり方が多様化し、時代が劇的に変化しようとしています。この状況においては、見えない情報を見える化することが必要です。
会社にいない時社員は何をしているのか?これを低廉な価格で、中小企業でも見える化できるようにしたプロダクト(ソフトウェア)が、CVS株式会社が取り扱う【ログスフィンクス】です。(製品紹介サイトはこちらです。)
CVS株式会社は、那須さんが起業当初2足のワラジで代表をされていたもう1社の会社です。このお話をお聞きして以来、50社近くの会社を私からご紹介し、導入されたり販売連携となったり、様々なご縁が広がり、私とお会い頂く時間も取れない程となりました。
◆那須さんへ質問をいくつか
タイや東南アジアにご縁が出来てからも、海外でも様々なチャレンジをされようとしていますね。
→どんなご縁で海外に?
正確には、ベトナム、カンボジア、シンガポールにて海外展開をする予定です。
ご縁は2019年2月に元船井総研の常務であった五十棲さんからお誘いを受けて、カンボジアにある工科大学で、日本人の起業家が立ち上げた「キリロム工科大学」に足を運んだことがきっかけです。
「キリロム工科大学」が、先日日経ビジネスにも掲載されました。
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00117/00056/
日本や海外で活躍されている日本人経営者が30名程集まり、日本人とカンボジア人学生との違いや、どうやったらキリロム工科大学がより素晴らしい人材を世界に輩出できる大学になるのか、今の日本人学生が世界で活躍するために必要なことは何か、などを3泊4日でディスカッションしました。その中で私は「サイバーセキュリティの授業をした方が良い。世界中で人材が不足しており、今後益々求められるスキルなので、セキュリティ人材を育成してはどうか」という提案をしたところ提案を受け入れて頂き、本校のセキュリティアドバイザー兼任で本年11月に客員教授として数日間、セキュリティの授業をすることになりました。授業は全て英語で行なうので、現在毎日3時間以上を英語の勉強時間に充てています(汗)。
また、その際にいらっしゃっていた、カンボジアやベトナムで13個の会社を保有している、人間性がとても素敵な経営者様と仲良くなり、意気投合。東南アジアもセキュリティがまだまだ脆弱だが、市場として必要なことなので一緒に組んでビジネス展開しないか?とご縁を頂きました。現在、シンガポール、ベトナム、カンボジアにて事業展開を始めるために、現地パートナーとビジネス展開の準備をしています。
特にベトナムは、日本のIT企業がシステム開発を委託しているため、日本のシステム開発のノウハウや、システムに蓄積されている個人情報や機密情報などが、サイバー攻撃を受けて漏洩する可能性があるのです。日本を守るためには、日本のビジネスに絡む全ての国を守らなければなりません。
→タイ、他の各国でやろうとされていることについてお教え下さい。
日本品質で行なっているサイバーセキュリティ対策、情報セキュリティ対策をそのまま展開する予定です。
日本でビジネス展開しているのれんとノウハウを現地に落としていきます。そのためにも現地人材の育成が必要になります。特に、セキュリティはノウハウを持つことが防御にもなりますが、相手を攻撃してしまう武器にもなり得る能力を得ることになります。そのため、人間として大切な道徳心も教えていかなくてはいけません。日本人の優しく、穏やかで雄大な「大和魂」を伝えるのは、世界中のセキュリティに携わる全ての人に有効なことであると信じています。
→セキュリティの本場?イスラエルとはどんな関係性ですか?また今後の展開についてもお聞かせ下さい。
厳密には、イスラエルにある、サイバーセキュリティの最高権威ともいえ、世界で最初にファイアウォールを開発した技術会社である「チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ」様と、私が前職時代から良縁を頂いております。元々は4年くらい前にセキュリティの講演依頼をいただいたことがきっかけで、私も社会人になりたての時にファイアウォールの研究を始めた時からお世話になっており、抜群に優れたセキュリティ技術を保有する会社であることは存じておりましたので、良縁をいただけたことは技術面や世の中のサイバー攻撃の実情を知る上で、とても有意義であると感じています。
上記企業のみならず、軍事国家であるイスラエルは自国を守るためにもサイバー技術を向上させるのは、国の存亡に関わることなので、今後もどんどん進化し続けることでしょう。謙虚に優れた技術を学び、そこに日本人の魂を加えて日本ならびに世界を守っていきたいと考えています。
→これからやっていかれる事業の中で、セキュリティ診断その先の世界観について(具体的に)お教え下さい。
特に中小企業は、現在の自社のセキュリティの実態を正しく理解できていません。
そのため、当社とお付き合いいただく際には、まずは正しく現状を把握するために「セキュリティ診断」を受けていただいております。自社のセキュリティ対策がどの位置にあるのかを把握していただいた上で、処方箋を提示します。処方箋を提示したあとは、現在お付き合いをされているシステム会社様にお願いしていただいても良いのですが、ありがたいことに「セキュリティのことを全て面倒みてくれませんか?」というお声がけをいただきます。
自社のセキュリティレベルを正しく認識した上で、優先順位をつけて対策をしていくと、数値的にプラスに向上していくのが目に見えるようになるので、安心して任せていただけるのかもしれません。
今後、診断サービスはクラウドサービス化する予定で、現在システム開発を進めています。
ただし、本サービスをのべつまくなしにばら撒くことは考えておりません。本サービスの利用は、当社の社員か、もしくは当社がスキルとノウハウがあり、素晴らしい人間性を持つと認定した企業様のみ利用が可能な仕組みにしようと考えております。そのためにも、自社の社員も含め、同じ方向性で「日本にセキュリティのバリアを張り巡らせたい」と考えている企業様に対しても、スキルとノウハウを落とし込む教育サービスを展開して参ります。
現状を把握するためには、どうしても人と人とのコミュニケーションを通じて、自分では気づかない潜在的な課題を引き出す必要があります。潜在的な課題は、対話をしなければ顕在化しないのです。お医者さんが血液検査の数値だけを見て処方箋を出さないのと似ているかもしれません。
お客様にクラウドサービスのURLだけを送付して、YES/NOの診断をするだけでは、セキュリティ上の本当の課題を顕在化することができません。お客様と対話を通じて信頼関係を育み、心を通わせあった上で、お客様ご自身が気づかないような課題を発見すること。これを仕組み化することが、今私が挑戦している取り組みのひとつです。
処方箋をお出しすると、自社のセキュリティを全て見て欲しい、というご要望をいただきます。その要望を実現するために、システム上でのセキュリティ対策や運用保守はもちろんのこと、いつでも安価にセキュリティのプロに相談できる仕組みである「セキュリティ顧問サービス」も準備しました。チャットやメールで気軽に、セキュリティに関する全てのことを相談していただける、弁護士の顧問のようなサービスです。
自社のセキュリティ強化を図っていると、必然的に情報をやり取りしている取引先のセキュリティ強化も必要になることに気づきます。そのため、情報のサプライチェーン先となる企業全てに、セキュリティ対策を施す必要がありますが、サプライチェーン企業全てのセキュリティを面倒見るお手伝いもして参ります。
また、今後はあらゆるものがインターネットに繋がる時代「IoT(Internet of Things」になります。少子高齢化が益々顕著になる日本では、介護ロボットや見守りサービスも拡大の一途をたどるでしょう。自動運転技術も益々発展を続け、小売の無人化も進むでしょう。あらゆる情報が蓄積され、人の次の行動の判断をする際に必要不可欠なものになり(ビッグデータ)、その価値がさらに高まっていくことでしょう。
このように、世の中が進化すればするほど、必要不可欠なインフラである「インターネット」の価値は劇的に増大します。インターネットで活用されるものやサービスの価値が高まれば高まるほど、必然的にそこから情報やお金を奪おうとするサイバー犯罪者が増えるのは、目に見えて明らかです。日本を中心に、セキュリティのバリアを張り巡らせてこの世の役割を終わらせると決意した以上、セキュリティに関する全てのことに対策を打っていかなくてはいけない。そう決意して起業した以上、セキュリティ対策に自分自身の命を捧げる覚悟で事業をして参ります。
◆那須さんへ一言
那須さんのご紹介者の長島さんからもメッセージをいただきました。
那須さんを一言で表現すると”天真爛漫”です。彼は純粋で素直で、自分を持っていて何事にも真っすぐな性格。人懐っこく、何よりも明るく周囲を笑顔にする力を持っています。初めて彼と会った人は、彼の純粋すぎる立ち振る舞いに”演技では?”と疑問に感じるほどですが、それほど出会った人を虜にする存在です。また、一つの事に集中すると周囲が見えなくなるほどのめりこみ達成するための執着心も持ち合わせています。コンサルタント時代にセキュリティ分野を立ち上げ、当時のご支援先を通じて、彼の理想とする世界を実現するかの様に、全国でセキュリティの重要性が広がっていきました。彼の強みは、純粋なまでに自分が理想とする世界を描き、それを本気で信じて周りに伝え、磁石の様に共感者を集め、誰しもそれは理想だと諦めてしまう世界を実現させてしまえる力にあります。それは策略などの論理を越えた所にある彼の純粋さが、人を動かす力になっているからだと考えています。
このように先輩からも素敵なコメントがある那須さん、現状仕事の依頼がある企業イメージは、
・上場準備会社→上場支援系のコンサル会社にはセキュリティーについては完全に門外漢、かなりニーズがあることは間違いないですね。
・多くの顧客名簿を持つ会社→EC事業者や会員ビジネスを行っている企業、法人、個人に関わらず会社経営している以上はすべてが該当してくると感じます。
・高所得者層の顧客情報を持つ会社→情報価値の高さからもココは大きなニーズとなりそうですね。
・IT会社の見直しをしたい会社→結果として顧客側のニーズに向き合えていないIT企業が多い現実、そのタイミングでセキュリティーレベルを上げることが当たり前化してくると感じます。
・セキュリティをビジネスの武器にしたい会社→この部分は完全にブルーオーシャン、まだまだ顧客に寄り添う専門家不足は続きます。
このように、セキュリティーニーズはますます増大の一途、那須さんとお仕事をご一緒していき、仲間づくりのお手伝いが出来ればと思っております。日本を守っていくためにも必要とされている会社ですね。
代表世話人株式会社 杉浦 佳浩
(http://100-dream.jp/)
1月1日付にてHPリニューアルしています。↑↑↑
是非ご覧ください!!
今回は、槇社長にお忙しいなか貴重なお時間をいただき、会社名に込められた思いや、仕事で日頃から大切にされている想いについてお伺い致しました。
◆ はじめに、御社の事業内容を教えてください。
大正元年に私の祖父が今のセルシオールの原点となる「マキ看板店」を始め、創業当初は様々な看板製作や塗装事業を行っておりましたが、父の代の事業内容は、看板製作から塗装がメインとなりました。
平成20年に私は当時勤めていた会社を辞め、建築設計士である弟と父の会社に戻ることにしました。私が代表取締役に就任してから、前職での経験を活かし、弟とともに住宅事業部ダンデライオンホームを開設しました。現在は「10年後にありがとうと言われる家づくり」をモットーに、お客様からの要望をお聞きし、高性能(機密・断熱)を最優先としたご提案、新築工事を主な業務として行っております。
◆ 社名の由来をお聞かせください。
当社では建築以外にも塗装・抗菌剤販売と多種の事業を行っております。社名を検討する上で、自分の苗字を使用した社名にはしたくありませんでした。なぜなら、「次期後継者となる人物が、社員の中から優秀な人材がいれば任せられるようにしたい!」と考えていたからです。そんな中、車好きな私が各種の自動車の名前の意味を調べ、その言葉と私の理想を重ね、素晴らしい意味を持った名前がセルシオールです。
前述でも述べましたが、当社は大正元年に創業して、地元栃木県の皆様に支えられながら100年以上も会社を継続し、更に住宅事業部のコンセプトブランド「ダンデライオンホーム」を立ち上げることができました。
栃木県内の工務店とタッグを組み、お客様にも満足いただくことは当然のことですが、当社だけでなく、取引先様も「最高!!」と感動していただきたいと考え、「セルシオ(=ラテン語で最高を意味する)+ オール(=全て)全てにおいて最高を目指す会社にしたい!」 そんな想いで命名しました。
◆ コンセプトブランド名「ダンデライオンホーム」に乗せた想いをお聞かせください。
私が修行を終え、実家である当社に入社した時は、景気が悪く、気持ちも沈みがちでした。
そんなある日、下を向いて歩いていると、コンクリートの隙間から、踏まれても力強く咲いているタンポポを見て、「このように強い会社にしたい!」と思いました。また、タンポポには春を思わせる「暖かさ」を感じました。そしてその種は、かなり遠くまで飛んで根付くこともあり、私も地元にとどまらず、タンポポの種のようにさらに広いエリア(日本全国)まで広げたいという希望もあり、「ダンデライオンホーム」としました。おかげさまで、「ハウスオブザイヤーインエナジー」において、「特別優秀賞」等を3年連続で受賞ができました。
◆ 仕事に対する想いを教えてください。
当社は「床暖房のいらない家」を通じて、そこに住む人が末長く、低光熱費で元気で快適に生活できる住環境を提供する会社です。それを実現するために、「価格を優先して快適が犠牲になる家づくりはしない。後悔しない家づくり」という想いを持って、仕事に取り組んでいます。家が完成した後もお客様とのお付き合いは続いており、お会いした際に「快適に暮らしています。」というお言葉をかけていただけることは、とても嬉しく思います。今もこれからもずっと、一世帯でも多くの方々を幸せにできるように、想いを大切にしていきたいです。
◆ 今後のビジョンをお聞かせください。
本当に暖かい家づくり、後悔しない家づくりを目指している当社ですが、まだまだセルシオール(全てにおいて最高を目指す会社にしたい!)という目的は達成できておりません。今後は事業の拡大はもちろんですが、「営業力より影響力」をモットーに、栃木県内の工務店とタッグを組み、「床暖房のいらない温かい家づくり」をより多くの方々に提供していきたいと考えております。そのためにも、幸せを運ぶ「ダンデライオン号」とともに、多くのお客様が足を運べる展示会やイベントを開催していくつもりです。
<ブレイン・サプライニュース>
-
2025/10/10ようやく涼しくなり過ごしやすくなってきましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。 今月は、健康に関する法改正や年末調整について取り上げました。このほかにも皆様にとって有益となる労務に関する最...
-
-
ブレイン・サプライ通信 9月号(9/12配信)
2025/09/12残暑が厳しい9月ですが、いかがお過ごしでしょうか。今月は、地域別最低賃金の改定額について取り上げました。このほかにも皆様にとって有益となる労務に関する最新情報や実践的なヒントをお届けして... -
ブレイン・サプライ通信 8月号(8/8配信)
2025/08/088月は夏休みやお盆休みがあり、労務管理においては有給休暇の取得促進やシフト調整が重要になりますね。特に今年の夏は記録的な猛暑が続いており、熱中症対策が重要です。屋外作業だけでなく、屋内でも... -
-
ブレイン・サプライ通信 7月号(7/10配信)
2025/07/10いよいよ夏本番の7月。人事労務ご担当の皆様は、夏季賞与の支給や社会保険料の算定基礎届提出と、ご多忙なことと存じます。加えて熱中症対策なども必要ですね。水分補給や休憩をこまめに取り入れ乗り切... -
ブレイン・サプライ通信 6月号(6/10配信)
2025/06/10新緑が目に鮮やかな6月となりました。夏の賞与支給や労働保険の年度更新など業務が集中し忙しい時期ですね。梅雨時で体調管理が難しい季節ですが、健康に留意し、この6月を乗り切っていきましょう。今... -
-
ブレイン・サプライ通信 5月号(5/12配信)
2025/05/125月はGW明けの勤怠管理や新入社員フォロー、そして夏の賞与準備など、業務は多岐に渡りますね。当社も新しいメンバーを迎え、チーム体制も変わりました。皆さま、お忙しい日々をお過ごしのことと存じ... -